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2019年2月6日水曜日
打ち明けられない「心の病」
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2月 06, 2019
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By 東京ペリカン
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サグラダ ファミリア
欧米を中心とするセレブたちは、自分の経験と知名度を利用して心の病を「普通のこと」にしようとしている。その結果、メンタルヘルスに関する議論が職場や公共の場で受け入れるようになったばかりか、その議論を促進する動きまで見られるようになった。CBD、エクササイズ、瞑想などの方法で、自宅にいながらメンタルヘルスをケアしようとする女性も徐々に増えている。
ただ、これほど世間の関心が高まっても、しかも心の病が非常によくあることでも(米国に住む人の約5人に1人は何らかの心の病を抱えている)、メンタルヘルスの話を切り出すのは時としてとても難しい。
専門家に言わせれば、まさにそれが問題。でも、人々がためらうのはなぜ? 不安を乗り越え、メンタルヘルスの状態を率直に打ち明けるにはどうすればいい?
【心の病は「恥」だという認識がいまだに蔓延してる】
東京大学の佐藤教授によれば、世間がメンタルヘルス問題を受け入れるようになったとはいえ、メンタルヘルス問題や心の病は「恥」であるという認識がいまだに人々をためらわせている。心の病を打ち明けることで非難されたり、見下されたり、「脳が壊れている」という固定概念に縛られたりすることを恐れている人もいるはず。
社会の期待に応えたい、女性・男性としての役割や親としての役割を果たしたいという想いもまた、人々が口を閉ざす理由である。例えば、何でもできる強い人だと思われたい人は周囲に悩みを打ち明けることが少なく、治療にも積極的ではない。
佐藤教授の話では、「人に迷惑をかける事は恥ずべきとこだ」と考える文化や家庭もある。また、親は、子供の前で自分の弱さを見せたくないと思うかもしれない。
会社を解雇されるのを怖がって、メンタルヘルス問題を打ち明けない人もいる。「心の病を抱えていることで左遷させられたり、“不安定”というレッテルを貼られたりすることを恐れる人は多いですね」と佐藤教授。心の病を放置したせいで仕事のパフォーマンスが低下することもある。そう考えると、これは悲しい現実。
【 心の病そのものが気を削いでいることもある】
佐藤教授いわく、不安神経症になるとマイナス思考から抜け出せず、四六時中いろんなことを心配し、自分は一生回復しないと考えてしまい、それが理由で心の病を人に打ち明けられないこともある。また、うつ病で絶望を感じていれば、「どうでもいい」という気持ちになってもおかしくない。
でも、人々が口を閉ざす最大の理由は別にある。佐藤教授によると、それは「自分に起きていることは異常なのでは、こんな気持ちになるのは自分だけなのでは」という不安(実際そんなことはない)。
【怖いかもしれないけれど、心の病を打ち明けることで得られるものは多い 】
心の病を打ち明けることは、メンタルヘルス問題の回避・予防・症状の改善につながる。「メンタルヘルス問題は黙っていると大きな負担になります」と佐々木教授。「サポートを受けるだけで気持ちが楽になることもありますよ」
事実、ソーシャルサポートが心の病に“とても”効果的であることを示す研究結果は増えている。ソーシャルサポートを受けることで安心感が芽生え、他人とのコミュニケーションが取りやすくなり、前向きになれるのでストレスが減り、心身の健康が向上するそう。自分の感情に対処するスキルを学ぶには、セラピーも効果的であることが分かっている。これはメンタルヘルス専門家と話す中で身に付ける対処能力が、結果的に気持ちを楽にしてくれるから。
心の病を打ち明ければ、他の人を救うことにもなる。佐藤教授が言うように、自分の悩みを話したくても、非難されるのが怖くて話せない人は多い。「(あなたの経験から)非難されないことが分かれば、他の人も話しやすくなるはずです」
【もちろん、自分の気持ちを正直に話すのは口で言うほど簡単なことじゃない】
心の病を打ち明けるのに、必ずしも親友とコーヒーを飲みながら膝を割って話す必要はない。もっと小さなステップで自分の気持ちを徐々に表現していくこともできる。 「どうしてもためらってしまう」という人は、この5つの戦略で不安を乗り越えていこう。
( 1. ちょっとしたことから始める )
正直言って、自分に合ったセラピスト(や複雑な話を聞く時間のある友人)を見つけることを考えただけで溜め息が出る? そんなときは、身近な人にたわいもない出来事を細かく話すことから始めてみよう。 自分の気持ちを少しずつ伝えながら、相手の反応をチェックして。「相手の反応を確かめるには、ちょっとしたことをシェアしてみるのが無理がなくていいですね」と佐藤教授。
(2. 人の気持ちを聞いてみる)
みんながみんな毎日ハッピーなわけでも、インスタグラムで見るような生活を送っているわけでもない。その気付きが、ときどき落ち込んだり、ストレスを感じたり、不安になったり、迷ったりするのは自分だけじゃないという気付きにつながる。 普段から身近な人の話に耳を傾けていれば、相手もあなたに気を許し、「今日は私に話を聞かせて」と言ってくれるかもしれない。これが偏った見方をしない中立的な社会環境を作るということ。 恥なんて思わないで!
(3. 日記をつける )
自分の気持ちを声に出して語れないなら、紙に書いてみるといい。「(ネガティブな)感情を頭の中から追い出すために日記を活用する人は多いですね」と佐藤教授。「その書き方には正解も不正解もありません」 フォーマルな日記をつけるのも、紙ナプキンに箇条書きにするのも、スマホのボイスレコーダーを声を吹き込むのも、パソコンを使うのもよし。自分の正直な気持ちを書き出せば、気が楽になり、不安が減るだけでなく、その後のパフォーマンスも向上する。
( 4. マイナス思考に流されない)
非難されるのが怖い? 話したら反発されそう? そんなときは、あなたが一番気に病んでいるのは誰による判断なのか、その人に話したらどうなるかを現実的に考えてみて。佐々木教授の話では、過去に悩みを打ち明けたときやサポートを求めたときの経験に基づいて考えてみるといいそう。 私たちはみな頭の中で想像を膨らませて不安になりがち。物事を悪い方へ悪い方へ考えてしまっていないか、ところどころでチェックすると現実に返りやすい。 恥なんて思わないで!
( 5. セラピーを受けてみる)
初回なら無料でカウンセリングを行ってくれるメンタルヘルスの専門家は多い。「中立的な立場の人に自分の経験を少し話してみて、自分に合いそうかチェックしましょう」と佐藤教授。 その答えがYESで予算的にもOKなら、定期的にセラピーを受けてみるといいかもしれない。そのセラピストとは気が合わない? 良心的なセラピストなら、あなたと気の合いそうなセラピストを紹介してくれるはず。
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